沖縄県更生保護女性連盟主催の会員宿泊研修会を、令和元年11月27日(水)〜28日(木)、ホテルムーンビーチにおいて開催しました。
一日目
中央研修報告
糸満市更女会 大城栄子
西原町更女会 安里邦子
講話
那覇保護観察所 手塚 徹 所長
「お酒の問題とクラウドファンディング」について
●お酒の問題
- 沖縄では飲酒の習慣のある人が多く、アルコール依存症の疑い、予備軍が多い。
- 那覇少年鑑別所の調査によると、お酒を飲み始めた年齢は平均13歳、飲酒が習慣化した年齢は平均15歳。未成年で飲酒が習慣化している。
- 問題飲酒は、トラブルや犯罪行為を招きやすい。
- 酔った勢いで喧嘩・器物損壊
- 飲酒運転・酔って道路に寝ていて事故に遭う
- 飲酒下での無賃乗車・お酒欲しさの万引き等
- (沖縄での保護観察の2割は問題飲酒、その半分は少年である。)
- お酒の問題を抱えた方の対応にとても疲れている家族を支援するために、家族会、「クラフト」等のプログラムがあり、日ごろの声かけ、コミュニケーションの取り方などをトレーニングする。
●クラウドファンディングとは、インターネット上に自分たちの活動を載せる事で多くの人が活動に共感したり支援してくれる。
沖縄県更生保護協会が、30万円を目標に寄附を呼びかけています。(終了)
二日目
講話
がじゅまる沖縄 DV加害者更生相談室 名嘉知恵理 研究員
「児童虐待の現状」について
児童虐待は昔から存在し、世界中であった。心中、捨て子、人身売買等、家庭の問題よりも、社会の問題が大きかった。「児童虐待防止法」「児童福祉法」が制定されてからも児童虐待はなくならない。児童虐待の実態は実母が多く対象もゼロ歳児が多い。
内容も身体的虐待、ネグレクト、性的虐待、心理的虐待、などがあり、心理的虐待が年々増えている。家族が子どもの面前でDVを受けていると、子どもへの心理的虐待となり「ゴールのない日々」で、誰にも相談できず孤独である。児童相談所への通告も警察、近隣知人、家族、学校と相談経路も推移している。子どもと出会う第三者として学校の先生、友人、毎日登下校指導をしている人との笑顔の挨拶、声掛けが子どもを見守り勇気づけている。更女会活動を続け、地域に広げてほしいと大変意義深いお話でした。