地方公共団体(都道府県及び市区町村)では、入札参加資格の審査に際して、または総合評価落札方式において、協力雇用主として登録している場合、あるいは、協力雇用主として保護観察対象者や更生緊急保護対象者を雇用した実績がある場合に、社会貢献活動や地域貢献活動として加点し、協力雇用主としての雇用実績等を評価する制度を採用しているところがあります。
沖縄県内では入札参加資格審査における優遇措置が、平成27年から沖縄県で、令和3年から宮古島市で、平成29年から石垣市で実施されています。
沖縄県(平成27年〜)
令和3・4年度 建設工事入札参加資格審査及び等級格付基準(抄)
(県独自の評価点)
第6条 県独自の評価については、次の各号に掲げる評価項目ごとの基準により算定した数値に基づき行うものとする。
(1)〜(11) 省略
(12)協力雇用主の登録
保護観察対象者等の再犯防止・社会復帰支援のため、令和2年12月1日までに協力雇用主の登録を行った場合
登録している +2点
宮古島市(令和3年〜)
令和3年度から新たに導入されました。
令和3・4年度 建設工事入札参加資格審査及び等級格付基準(抄)
宮古島市が発注する公共工事のうち、発注件数が多い5業種(土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、ほ装工事業)について、建設業者の施工能力等に応じた発注を行うため、総合評点の結果に基づき以下のとおり等級格付けを行う。
3 市独自評点
市独自の評点については、次の各号に掲げる評点項目ごとの基準により算定した数値に基づき行うものとする。
(1)〜(8) 省略
(9) 協力雇用主の研修受講
保護観察対象者等の再犯防止・社会復帰支援のため、協力雇用主に登録し令和3年2月28日までに保護観察所等の開催する研修会の受講を受けた場合。 +2点
宮古保護区協力雇用主会の取組があって実現しました
宮古保護区協力雇用主会(宮里敏男会長)は、令和2年10月12日、宮古島市建設部を訪問し、協力雇用主に対する支援として、入札参加資格審査における優遇措置について、沖縄県と石垣市において先例があることを紹介しながら、要請を行いました。
宮古島市から後日、令和3・4年度から社会貢献活動として宮古島市としての評価項目に追加する旨の回答をいただきました。
石垣市(平成29年〜)
令和3・4年度 石垣市建設工事入札参加資格及び等級格付基準(抄)
石垣市建設工事入札参加資格及び指名業者選定等に関する規程(平成13年石垣市訓令7号)第4条第3項に規定する市独自の基準について、次のとおり定めるものとする。
4. 市独自評点(=発注者別評価点)
(1)〜(11) 省略
(12)協力雇用主の受講
保護観察対象者等の再犯防止・社会復帰支援のため、令和3年1月1日までに協力雇用主会の受講を受けた場合 +2点
(13) 省略
協力雇用主に関する証明書
那覇保護観察所において協力雇用主として登録されている事業者の方へは、必要な場合、那覇保護観察所でその証明書を発行しています(証明手数料は無料)。
このほかに、協力雇用主会の受講が要件になっているものは、所定の研修を受講することにより、受講した旨の証明書が発行されます。